DVDで見れない傑作映画

 戦艦バウンティ(1962)

「戦艦バウンティ」は、18世紀の英国戦艦バウンティ号
の反乱の史実を、マーロン・ブランド主演で描いた
3度目の映画化作品です。

管理人:タッキー

最新更新日:
2017年9月30日

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↓レーザーディスク表紙
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↓レーザーディスクより
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↓レーザーディスクより
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レーザーディスクより
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↓レーザーディスクより
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↓マーロン・ブランドの副長(LDより)
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↓トレヴァー・ハワードの船長(LDより)
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1度目の映画化は未公開作品「In the Wake of the Bounty」(1933)
2度目は、「戦艦バウンティ号の叛乱」(1935)で、
アカデミー作品賞を受賞した、クラーク・ゲーブル主演版です。
2度目の映画化をしたMGM映画が、
ベン・ハーの成功をもう一度と考え、白黒のスタンダード版から、
カラーワイドスクリーン版(70ミリのウルトラパナビジョン70)
にリメイクしたのが、この作品です。

ベン・ハーは、1度目(1907)、MGM映画が制作した2度目(1925)
の後、MGM映画が決定版としてカラーワイドスクリーン版
(70ミリのウルトラパナビジョン70)を作り、アカデミー賞
最多の11部門で受賞し、大ヒットしました。

ちなみに、ベン・ハーの時はMGMカメラ65と銘打っていますが、
その後カメラ部門を、パナビジョン社に売却したため、
ウルトラパナビジョン70と名称変更しました。

1950年代後半~60年代前半は、テレビの台頭で差別化を求められた
映画界が、ワイドスクリーンに活路を見出し、
史劇スペクタクルを中心に、大作主義を全面に打ち出していた頃で、
「戦艦バウンティ」(1962)も、MGM映画が決定版としてリメイク
しました。ちなみに、この題材は映画化に向いているため、
「バウンティ~愛と反乱の航海」(1984)として、
4度目の映画化もされています。

ブライ船長は、2度目の映画化では、チャールズ・ロートンが、
本作では、トレヴァー・ハワードが、4度目の映画化では、
アンソニー・ホプキンスが演じています。4度目の時は、
ブライ船長を主役とした原作を採用しています。
クリスチャン副長は、2度目の映画化では、クラーク・ゲーブルが、
本作では、マーロン・ブランドが、4度目の映画化では、
メル・ギブスンが演じています。特に、本作のマーロン・ブランド
の演技は、大スターとしての貫禄を感じます。

私は、ゴッドファーザー(1972)の老け役で、マーロン・ブランドを
初めて見たので、大スターとしての全盛期を、
リアルタイムでは知りません。この映画を、1970年代後半に、
テレビで前・後編に分けて放送した時に見て、初めて全盛期の
マーロン・ブランドを知りました。大スターとしてのオーラとは、
こういうものだという事を知り、ポール・ニューマンが、
マーロン・ブランドの演技を参考にしているという批評にも、
この時初めて納得しました。

船長(艦長)と副長の対立というプロットは、映画化するには
絶好の題材であり、傑作映画が次々と誕生しました。
どの作品も、船長(艦長)が叩き上げの軍人であり、部下に厳しい
態度で接するのに対し、副長はエリートコースを歩んできた
視野の広い人間であり、部下からの信頼が厚いという設定です。
明確に異なるキャラクターを持つ人間同士の対立だからこそ、
面白いドラマ性が生まれるのだと思います。

本作と同じ年に制作された「戦艦デファイアント号の反乱」は、
同時代を舞台とし、史実に忠実に映画化されました。
第二次世界大戦を舞台にした「ミスターロバーツ」(1955)は、
反乱こそ起こりませんが、部下にミスターロバーツと呼ばれ
慕われるヘンリー・フォンダ演じる副長の最後に、
戦争の残酷さが凝縮されている作品でした。

米ソ冷戦時代のソ連原子力潜水艦を舞台にした
「Kー19」(2002)は、原子炉メルトダウンの危機という
今日的なテーマを扱っています。ハリソン・フォード扮する艦長と、
リーアム・ニースン扮する副長との対立を乗り越え、
放射能汚染に立ち向かう姿が感動的でした。

同じく米ソ冷戦時代を描いた「駆逐艦ベッドフォード作戦」
(1965)は、リチャード・ウィドマーク扮する艦長の、
敵を追い回す異様な執念に、恐怖を感じる映画です。
案の定、厳しい艦長の下で働く部下が、
緊張のあまり誤って核ミサイルを発射してしまいます。

「クリムゾン・タイド」(1995)は、米ソ冷戦は終わっても、
原子力潜水艦を含めて、核抑止力が綱渡りのように危険な事を、
教えてくれます。ジーン・ハックマンの艦長と、デンゼル・
ワシントンの副長の対立や、部下の反乱のプロットは、
「戦艦バウンティ」を現代に再現しているかのようです。

数々の傑作の元となるプロットが、「戦艦バウンティ」でした。
今回改めて見直すと、船長と副長の対立と反乱だけではなく、
副長の最後が、「駆逐艦ベッドフォード作戦」のように、
厳しい船長の下で働いていた部下の、
異常心理によってもたらされている事が、分かりました。
DVD化する際には、前・後編に分けて放送された、
ノーカットの吹き替え音声を付けてもらいたい作品です。

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