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この映画は、インディペンデントの老舗の東宝東和が買い付け、
配給しました。1970~80年代までは、東宝東和と日本ヘラルドを
中心に、インディペンデントの配給会社が、上手いキャッチフレーズ
(キャッチコピーの事)を付けたり、新ジャンルを作ったりと、
抜群の宣伝効果で、ヒット作を連発していました。
東宝東和の例では、「決して一人では見ないで下さい。」という
キャッチフレーズと、サーカム・サウンドと名付けた音響移動装置で、
ホラー映画「サスペリア」(1977)を、大ヒットさせました。
「エレファントマン」(1981)では、袋で隠した顔に興味を誘った宣伝で、
大ヒットさせました。
やがて、アメリカ公開から日本公開までの期間が短くなり、
宣伝で煽る時間的余裕が取れなくなります。
さらに、アメリカでのヒット状況が、浸透し始めます。
その後、ネット社会になると、映画の情報が氾濫し、
宣伝で煽る手法は廃れて行き、インディペンデントの配給会社
のヒット作は、加速度的に減少して行きました。
「ジャグラー~ニューヨーク25時」は、1980年の公開で、
東宝東和は、クラッシュ・ムービーという新ジャンルを
付けましたが、大ヒットしませんでした。
上記2本のような、視覚に訴える要素が希薄だったからでしょう。
ビデオ発売はされましたが、DVD化はされていません。
宣伝で煽って大ヒットした映画には、内容が伴わない場合も
多々ありましたが、この映画は大ヒットしなくても、
抜群に面白く仕上がっています。警官が父親を追い、
父親が犯人を追う二重の追跡が、公開当時は無かった単語である、
ノンストップ・アクション映画になっています。
金持ちの子供と間違えて、一般人の子供を誘拐する設定では、
黒澤明監督の「天国と地獄」(1963)がありますが、この映画の方が
面白さでは上です。私は、「天国と地獄」を、後に見ましたが、
リアルタイムで見ている評論家の当時の批評でも、同じ見解です。
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