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桜田淳子がアイドル時代に主演した5本の主演映画の中で、
唯一のサスペンス映画であり、最後の主演作です。
これまで、初恋や純愛を描いた映画に主演してきましたが、
劇場公開時に20歳を迎えていた事や、ヒット曲「しあわせ芝居」
で、これまでの青春アイドル歌手のイメージを脱却して新境地を
開いた事もあり、映画でも新境地を開く狙いがありました。
アイドル映画のジャンルでも、この頃は、片平なぎさ主演の
「瞳の中の訪問者」(1977)、盟友山口百恵主演の「霧の旗」(1977)
と、サスペンス・ミステリー作品が台頭してきました。
その一翼を担った作品でもあります。
二人姉妹の姉が遺書を残して死体で発見され、
警察が自殺と断定する中で、桜田淳子演じる残された妹だけが、
姉は自殺する人間ではないので殺人だと確信する映画冒頭から、
意思が強い桜田淳子の個性が発揮された展開になっています。
犯人の候補を5人リストアップし、自らその候補者たちに
積極的にアタックしていく、行動的なヒロインは、
自らの意思で、アイドルとしての活躍の場を広げていった
桜田淳子の行動的なアイドル像と、オーバーラップします。
5人の候補者たちとの共演シーンでは、様々なシチュエーションを
設定出来るので、映画に軽快なテンポを与えると同時に、桜田淳子
のアイドルとしての、様々な魅力を発揮する事に成功しています。
推理サスペンス映画なので、これ以上映画の内容を書く事は
出来ません。しかし、単なるサスペンス映画では無く、
犯人捜しの中で、青春時代から脱却して、利害欲望が渦巻く大人の
世界に足を踏み込んでいくヒロイン像に対し、大いに共感しました。
リアルタイムで同世代を過ごした者だから出来る共感だと思います。
桜田淳子が主演したアイドル映画5本のまとめです。
タイトルをピックすると、その映画のページへ移ります。
第一作「ス
プーン一杯の幸せ」
松竹・サンミュージック提携作品 上映時間1時間30分
1975年GW公開。撮影時16歳。スコープサイズ。
少女の、年上の男性への初恋と失恋を描くアイドル映画
第二作「遺
書・白い少女」
松竹・サンミュージック提携作品 上映時間1時間32分
1976年GW公開。撮影時17歳。スコープサイズ。
白血病で命を失なう夫との日々を綴った実話を元にした、純愛物語
第三作「若
い人」
東京映画・サンミュージック提携作品 上映時間1時間34分
1977年GW公開。撮影時18歳。スコープサイズ。
自堕落な母親から自立するため、先生への恋心を諦める女子高生を描いた文芸作品
第四作「愛
情の設計」
松竹・サンミュージック提携作品 上映時間1時間30分
1977年7月公開。撮影時19歳。スコープサイズ。
心臓弁膜症の少女が、人形のように生きる事を拒否し愛のために死を選ぶ初恋映画
第五作「愛の嵐の中で」
東京映画・サンミュージック提携作品 上映時間1時間33分
1978年GW公開。撮影時19歳。スタンダードサイズ。
GWは、4年連続で、桜田淳子主演映画が、公開されました。
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