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アメリカ映画には、広いアメリカ大陸を舞台にした
ロードムービーが、1ジャンルを成すほど沢山あります。
賞金稼ぎと賞金首になった男を描く「ミッドナイト・ラン」(1988)
自閉症の兄と旅をする弟を描く「レインマン」(1989)等、
旅の中で、互いの本心が判り、交流が深まるロードムービーには、
名作が多いです。
一方、レース自体でアメリカ大陸を横断する「激走5000キロ」
(1977)のようなカーアクション映画もあります。
「幸せのチェッカー」は、アメリカ大陸の各地で行われている、
マイナーなカーレース会場を転々と旅するカーレーサーが
主人公なので、上記の両方の要素が楽しめるロードムービーに
なっています。キャンピングカーの後ろにレースカーを付けて
旅する光景は、ロードムービーの醍醐味です。
カーレーサーが、自分の大切なレースカーのエンジンを盗んだ
6人姉弟の子供達を、始めは叱りつけます。
しかし、みなし子の子供達が生活のために自動車部品を盗んだ事
が判ると、人柄がいいカーレーサーは、子供達を許します。
父親のように慕い、執拗に旅についてくる子供達を、
始めはつき放すカーレーサーですが、自動車の修理には天才的な
腕を持っている事から、ピット・クルーをやらせます。
すると、チームワーク抜群のピット・クルーのおかげで、
レースで好成績を上げたカーレーサーは上機嫌になり、
子供達を次第に受け入れるようになります。
旅の中で、互いの心の交流が深まるロードムービーとして、
そのツボを押さえた展開は、定石通りとは言え、
映画のタイトル通り、幸せな気分になれます。
主演のカーレーサー役には、人気歌手のケニー・ロジャースが扮し、
映画初出演とは思えない堂々たる演技で、人柄が良く憎めない
キャラクターを好演しています。
6人姉弟の子供達のチームワークの良さも、この映画の魅力の
ひとつですが、車の修理にかけてはピカイチの長男役には、
後にブラッド・パックの一員となるアンソニー・マイケル・
ホールが扮しています。
6人姉弟の子供達を纏める長女役には、ダイアン・レインが扮し、
5人の弟を抱え、普通の女の子になれない16歳の少女を、
好演しています。その悩みをケニー・ロジャースにぶちまける
シーンは、この映画の隠し味として利いています。
ダイアン・レインは、この後コッポラ監督と組んで、
大人の女優を目指しますが、伸び悩みます。
若き日のダイアン・レインの聡明な表情と演技力を楽しめるのは、
「リトル・ロマンス」(1979)、「ラスト・レター」(1980)と、
この映画の3本だけですが、DVD化されているのは、
「リトル・ロマンス」のみです。
「ラスト・レター」とともに、DVD化して欲しい作品です。
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ラ
スト・レター
脳性小児麻痺の少女と、看護婦との心の交流を描いた実話の映画化
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