↓原題「PURSUIT」(追跡)
↓邦題「暗殺・サンディエゴの熱い日」
↓暗殺装置を究明するベン・ギャザラ
↓暗殺装置を仕掛けるE・G・マーシャル
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SF作家マイケル・クライトンが、推理小説を書くときに使用する
ジョン・ラング名義で発表された原作「サンディエゴの12時間」
を、マイケル・クライトン自身が初監督した、
1972年制作のテレフィーチャーです。
日本では、1975年にテレビ放映されました。
ケネディ大統領暗殺を、オズワルドの単独犯行ではなく、
反ケネディの保守派による陰謀であると過程して描いた
「ダラスの熱い日」の日本公開が、1974年でした。
「ダラスの熱い日」と同じくアメリカ大統領暗殺を描いているため、
「~の熱い日」という邦題を付けたのでしょう。
しかし、ドキュメンタリータッチの「ダラスの熱い日」とは違い、
この作品は、暗殺を仕掛ける側と阻止する側の頭脳戦を描いている
点で、ドゴール大統領暗殺未遂事件を描いた「ジャッカルの日」
(1973)の方が、この作品のサスペンスに近い内容です。
この作品は、犯人が暗殺装置を仕掛けた後、逮捕され逃亡を図って
死亡しても、暗殺装置が自動的に働くため、犯人の口から
暗殺装置の解除方法を聞き出せなくなる点が、ユニークです。
暗殺を阻止する側が、犯人が暗殺装置を仕掛ける際の行動を元に、
科学的知識を駆使して、暗殺装置の構造を探っていく過程も、
ユニークで優れています。
同じマイケル・クライトン原作で、病原体の正体を、
科学的知識を駆使して究明していく「アンドロメダ...」(1971)を、
彷彿とさせる展開です。この作品の放映の前年に、
テレビ放映で「アンドロメダ...」を見て夢中になった私は、
この作品でも、暗殺装置の構造を究明していく過程に、
共通のサスペンスを感じました。
逮捕された犯人が、「暗殺装置を解除しようとする行動が、
装置を稼働させる引き金になる。」と言う発言や、
装置が解除されたと思ったら、第二の仕掛けが用意されている等、
サスペンスたっぷりの作品に仕上がっています。
この作品は、ベン・ギャザラ、E・G・マーシャル、マーティン・
シーン等の個性派俳優を揃えて、緊迫感を高めています。
この手の作品にはピッタリの音楽を提供するジェリー・
ゴールドスミスの音楽効果も、サスペンスを盛り上げています。
ビデオ化もDVD化もされていないのが残念な作品です。
BD・DVDを買うファン層に沿ったジャンルの作品なので、
何処かのメーカーがDVD化する事を、期待します。
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